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次々と隊員たちは死んでいき、隊長のみが生き残った。
小屋には、いくつもの死体が並べられていた…
隊長の身体が勝手に動き、死体の腕にナイフをいれた。
腕を切断し終えた刹那、自分にものすごい嫌悪感が湧き上がってきた。
「何やってんだよ…」
しかし腹がへりすぎて脳に異常が起きたのか、腕が骨付き肉に見えた。
「喰わなきゃ、死ぬ…」
躊躇いはあった。
今までずっと一緒にいた仲間だからだ。
しかし自分には、大切な家族がいる。
帰りを待ってくれている妻。幼い娘。
まだ、娘に「パパ」と呼ばれたことが無い。
家族のことを思うと、顔を歪ませて泣いた。
「絶対帰るから、待っていてくれ…。待っていてくれ…」
そうつぶやくと、死体の腕に食らいついた…
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