milk-dipper

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楽屋にはそれぞれの友人たちが訪れると 「おぉう、須藤!」 「スノー先輩!?」 ユウタはイスから立ち上がった。 「よっ!ヒロキ!!」 「ケイイチ先輩とダイジ先輩じゃないですかぁ」 ヒロキは笑顔で迎えた。 「どうしてここに?」 「いや、明日は俺たちのバンドライブの予定だし、今日もバンドライブあるって聞いたから見に来たんだよ」 「えっ!?じゃあ…」 「久々にシロップネスのライブ」 「…っていきたかったんだけどねぇ」 3人はうなだれた。 「どうしたんです?」 「ウチのボーカルがインフルエンザでね」 「トミーもあんまり体調良くないみたいだし」 「俺たちはキャンセルするよ」 「あぁ~」 ヒロキは残念そうに口を開けていた。 「だからさ、明日代わりに出てよ」 「えっ!?…みんなどう?」 「ん?明日も?」 「全然良いよ!」 「…だそうです」 「そうか、そりゃ良かった」 3人は顔を見合わせて笑顔を取り戻したが 「でも、コレお金が発生してますよ」 ユウタが言うと 「うそっ!?」 驚きの表情へ変わった。 「いや、バイトで依頼されたんですよ」 「夏にやった紙芝居と同じです」 「えぇっ…あぁ、そう言えば紙芝居さっき見たよ」 「えっ!?」 「いや、なかなか集まって見れなくてな」 「名前はスノーとトミーなのに、キャラは俺たちに似てんだね」 ダイジが笑いながら言うと 「声は私たちですよ」 とリオナが指差した。 「おぉ!?双子だ!!」 「そんな驚くなよ!俺たちもじゃんか」 ケイイチが背中を叩いた。 「いや、似てる双子を他に見たことなくて」 「私たちもですよ」 レオカが笑うと、2人は笑い返した。 「さて、あんまり長居すると迷惑だろうし、実行員会に話つけてくるよ」 「あ、僕たちも話しておきますよ」 「おう、分かった」 「じゃあね~」 3人は手を振りながら出ていった。 ユウタも部屋から出てマリーに話すと 「うん、OK」 と返事するとどこかに電話して 「許可取れたから、戻って作戦会議してきなさい」 と言うとユウタは楽屋に戻ってその事を伝えると、荷物を持って外に待機させた車へ乗り込んで会社へと戻っていった。
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