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サッカーゲームの組み合わせを4人対4人にしたりして楽しむと
「へい!センターリング!!」
「ざ~んね~ん!オフサイド」
「わぁ~!!オフサイドトラップかぁ」
すっかりゲームに馴染んでいた。
「ハンちゃん、他のゲームないの?」
アリサが言うと
「格闘のとか、戦争のとかあるけど」
ヒロキは棚からゲームソフトを取り出して見せた。
「あ、このゲームなら誰でも出来るよね」
「さすがアリサちゃん、詳しいね」
アリサが格闘対戦のゲームを受け取って、ソフトを入れ換えた。
「これ、難しくないの?」
「ボタンと方向キーの組み合わせで技が出るから、リオナでも出来るよ」
「なんだよー!」
ゲームが起動すると、アリサはコントローラーをリオナに持たせた。
「リオちゃん、その左から5番目のおじさんがテコンドーだよ」
「えぇ、ホントにおじさんだ」
「私はこの女の人」
「あーっ!!ずるい!」
対戦が始まると
「下2つのボタンがキックで、上2つがパンチだからね」
アリサの説明に、早速リオナは押してみると、テコンドーの男は鋭い蹴りを放った。
「おぉ!?」
「連打したり、方向キー押してやると技が出るよ」
「…あっ、凄い!簡単に技が出来るね」
リオナは適当に押していくと、素早い蹴りの連発でアリサを倒した。
「わぁ~!!このおじさん強い!」
「結構リアルに作ってあるだろ?」
「うん、私が習った型とそっくりだよ」
リオナはヒロキの方へ振り返って言った。
結局アリサに勝ったリオナは
「じゃあ次ハンちゃんね」
と言うと
「俺、強いよ?」
とアリサからコントローラーを受け取った。
「私、さっきのおじさんで」
「じゃあ、おれはコレで」
対戦画面に切り替わると
「アレ?それってカポエイラじゃない?」
アンナが後ろから言った。
「正解♪」
ヒロキはリオナが反撃する隙も与えることなく倒した。
「うわっ!ヒロキ、容赦ねぇな」
「少しは手加減しろよ」
後ろからユウタとコウスケが口出すと
「そうだそうだ!」
「優しさはないのか~っ!」
モモコとレオカはヒロキの背中を引っ張った。
「わかったよ~」
「それにしても、このキャラってハンちゃんの動きと同じだね」
「あぁ、このゲームの技をマネしたからね」
「えぇ!?」
女子全員が驚く中、コントローラーを反対に持ったヒロキにリオナは完封されていた。
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