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「アンちゃんは…この女の子と同じ?」
ヒロキは説明書のキャラクター紹介を指差すと
「ん?コレ、八卦掌って書いてあるから違うよ。私のは八極拳らしいから…この男の子に近いかな」
違うページを指差した。
「柔道とかないの?」
「ないよ」
「合気道は?」
「それもない」
「なんだ~」
「ユウタはコレだね」
モモコは力士を指差した。
「はっ?」
「前言ったよ。『俺は相撲』って」
「…思い出した。よく覚えてんな」
ユウタは苦笑しながらモモコを見た。
「ほら、ハンちゃん勝負っ!」
アリサがコントローラーを振りながら言うとヒロキはさっきと同じカポエイラのキャラクターを選んだ。
アリサはボクシングのキャラクターを選ぶと
「あっ、現実対決に近いな」
とユウタは指差した。
「アリサいけーっ!」
「ギャラクティカなんとかだ!」
「…レオちゃん、古いの知ってるね」
アリサは素早く接近させると、早いパンチでヒロキのカポエイラを封じて勝った。
「いぇ~い!」
「あぁあ!」
カポエイラはモーションが大きいため、素早いパンチで止めれば何も出来なくなる。
「しまった…そいつ苦手なんだよな」
「相性ってあるからなぁ」
「次コウスケくんね」
「ん、いいよ」
コウスケにコントローラーを渡すと
「あ、みんなお風呂どうすんの?」
とヒロキが聞いてきた。
「あー、入らなくて平気。私、ヨゴレやねん」
リオナが後ろ手を振りながら言うと
「きったねぇ!!入りなよ、お風呂くらい」
「冗談だよ~」
アンナは笑った。
「じゃあ順番決める?」
「…ハンちゃん、随分お風呂薦めるね」
「なんかやらしいぃ!!」
「うるせぇ!関田姉妹っ」
「実はここの近くの温泉に入るんだよ」
「あぁ、ヤマト荘?」
「電話で聞いたら今日もやってるって」
「たしか、年末は5時で閉まるぞ」
ヒロキが言うと
「やっば!あと1時間じゃん」
女子全員荷物をとっていると
「俺たちはここの風呂入るからな」
ユウタはヒロキの肩を叩いた。
「帰ったら晩御飯にしようね」
「勝手に食べないでよ!」
バタバタと玄関を出て行った。
「さて、みんな居なくなったところで、ヒロキの部屋漁るか」
ユウタが言うと
「ちょっ!やめろよ!!」
ヒロキが止めに入った。
「…こりゃエロ本がありますな、兄さん」
「うん、間違いないな」
部屋に行こうとするユウタとコウスケを、ヒロキは体を張って止めていた。
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