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部屋の中におでんの湯気が立ち込めて、ホカホカと温かい空気が漂う中で、8人は鍋を囲んだ。
「ピザお待ち~」
ヒロキは電子レンジで温めたピザをテーブルに置いた。
「うまぁ~い」
「リオちゃん、食べるねぇ」
リオナはピザを片手に串にささったスジ肉を食べた。
「あっ!ハンちゃん、紅白つけて」
アンナがテレビを指差しながら言うと
「はいはい」
リモコンを操作して、紅白歌合戦に番組を切り替えた。
「うわぁ、相変わらず多いな。このアイドルグループ」
「48人なんだっけ?」
ユウタとレオカが画面を見つつピザを取りながら言った。
「やっぱマユちゃんが可愛いよね」
「えぇ!?ハルナでしょ?」
アンナとモモコが言うと
「マリコでしょ~」
「うん。おしゃれさんだし、スタイル良いし、美人だし」
リオナとレオカが言った。
「ハンちゃんは?」
「断然、トモミっ!」
「へぇ、ギャル系好きなんだ。コウスケくんは?」
「俺もトモミかな」
「へぇ~、なんか意外っ!」
「ユウタは?」
「俺はユキ派だな」
「あ、だから犬がユキちゃんなんだ!」
「違うわっ!俺の名前の候補だったらしいから、ユキってつけたんだよ」
「ってか、男の子はみんなユウコかアツコだと思ってたよ」
「ん~、案外そうでもないぞ」
テレビを見ながらみんなで喋り、次々と出る歌手を見た。
「さて、お風呂入ってくるよ」
ヒロキがおもむろに立ち上がると
「どうぞどうぞ」
みんな流すように送った。
が、しかし
「ちょっ!?電気消すな!」
真っ暗になった風呂場からヒロキの声が響くと、全員でクスクス笑った。
ビショビショで変なカンジになったヒロキが風呂場から上がると
「誰だよ!?電気消したの!」
ヒロキの怒鳴り声に、みんな笑った。
その後
「わっ!こわいこわいこわい!!」
ユウタの声と、更にその後
「おいっ、やめろ!」
コウスケの声が響いたのであった。
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