3人が本棚に入れています
本棚に追加
コウスケはテーブルを囲ってリオナとレオカを前にトランプを持った。
「ジャン、ケン、ポン」
「コウスケくんからね」
大富豪を3人でやることとなった。
最初はババ抜きの予定だったが、ルールが簡単すぎて眠くなるとの事だったので。
次々とカードを切ると、リオナは
「はい、残り1枚っ」
1枚のカードを見せびらかした。
「リオナ早ぇな」
横からユウタが見ながら言うと
「そりゃあ、ココよ」
リオナは頭を指差した。
「なんだよっ!」
「私は頭脳を要して10手先まで詠んでるんだよ」
得意気な顔をしていたが
「はい、上がり」
言ってる側からコウスケの手持ちのカードは無くなった。
「あぁっ!!」
「おやおや?何手先まで詠んでるんでしたっけ?」
「うるさいなぁ!」
「レオカに至っては、まだ5枚持ってるし」
「う~る~さいっ!」
「ユウタ、これ見よがしに言うからね」
「私たちが頭良いの妬んでるんだよ」
「まっ、1組だしね」
「1組ばかにすんなっ」
ユウタもテーブルに座ると
「じゃあ、やったろかい」
とカードを混ぜて4箇所に配った。
数分後。
「はい、上がり~」
「はい、ユウタどんけつ~」
「んなぁっ!」
ユウタの手元にカードが3枚残った。
「頭脳の差が出たね」
「たまたまだっつぅの!もっかいっ!!」
更に数分後。
「あっ!」
「コウスケくん、どんけつ~」
「さっきから、その“どんけつ”ってのが気になる」
「えっ、最下位の人“どんけつ”って言わない!?」
「…言わねぇよ」
「言わんなぁ」
「えぇっ!?言うよね?」
リオナがテレビを見ているアンナたちの方に言うと
「言わないよー」
「うん、言わない」
「それ、リオちゃんかレオちゃんからしか聞いたことない」
アンナ、モモコ、アリサが口々に言った。
「布団準備できたよ~」
「あ、さっきからいないと思ったら」
ヒロキは客間に布団を敷いていた。
「4人分しか布団ないからコタツに2人と、ユウタとコウスケくんは寝袋かソファーに寝てね」
「まてまて。ヒロキは?」
「俺はマイベッド」
「ズルいぞ!」
「何でだよ!?俺ん家だぞ!!」
結局トランプで寝る場所を決めることとなった。
最初のコメントを投稿しよう!