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「どうやら図星のようだね。
君はリリスの事を大事に想ってくれているようだね。
それなのにリリスを力づくで連れさるなんて、私には君がそんな事出来るようには見えないんだよ。」
レオンにそう言われ、ゾロアークは動揺しながら目を泳がせていた…
そのゾロアークを見てテレスもふぅとため息をついた…
すると、そのテレスとゾロアークの前にふよふよと宙に浮いた小箱が4つ飛んで来て、それに気づいたテレスが言った。
「…これは何の真似かな?リリス。」
テレスがそう言ってリリスの方を見ると、リリスのそばにいるオーベムが超能力を使って小箱を浮かせている様子が見受けられた。
すると、リリスが言った。
「2つはあなた達の分…
そしてもう2つはNとゲーチスに渡して…
男の人にも女の人にも、今年は渡したい人がたくさんいたからチョコ作りすぎちゃったの…
だから、今日の所はどうかそれを持って帰ってくれないかしら…」
「ふうん、僕達は君の事騙したのにチョコくれるんだね…
でも、これもらっても君が一緒に来てくれないと意味ないんだけど…
それにどうせ義理チョコでしょ?」
「その4つのチョコには義理も何も書いてないわ。
それに、いらないなら無理してもらわなくてもいいから…
でも、どちらにしろ、私はあなた達と一緒には行かないから…
お父さんと話したい事もたくさんあるし…」
「…だってさ。
ゾロアーク、どうする?」
テレスがそう言うと、ゾロアークは重い口を開いて言った…
「リリス、一つ聞きたい事がある…」
「なあに…?」
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