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『フフ、どこまでも強情だね。
ま、その強情さがゲーチス様やN様の心をくすぐるんだろうけど…
その強情もどこまで続くか…
僕の超能力の前では君の強情さなんて無力に等しい。
僕がその気になれば、君を僕の操り人形にする事だって出来るんだから…
そうなれば、君は完全に僕のもの…
いつか、君のその美しい身も心も全て僕のものにしてあげる……
だから覚悟しておいてね。』
テレスのその言葉を聞いたリリスはゾク…ッとして、
「(この人は本気だわ…
この人がその気になれば、私は本当にこの人の操り人形にさせられる…)」
と思い、かすかに肩を震わせていると、それを見たテレスはフッと微笑み、
「じゃあ、また会おうね、リリス。」
と言うとフーディンをボールに戻し、代わりにシンボラーをボールから出すとその背に飛び乗った。
「ゾロアーク、乗って。」
「ああ…」
ゾロアークはテレスにそう言い、チラリと横目でリリスを見ると、やがてシンボラーの背に飛び乗った。
そして、テレスとゾロアークを背に乗せたシンボラーはやがてその場から飛び立って行った。
それを見ながらレオンは思っていた…
「(ゲーチス、まさかお前がリリスとノボリとクダリの事を狙ってまで私の全てを手に入れようとしているとは…
私もお前の事は気がかりでならなかった…
いや、今でも気がかりでならない…
だが、死んだ今ではどうしてやる事も出来ない…
ゲーチス、お前の気持ちは分かるが、リリスとノボリとクダリを手に入れても私が生き返るわけではないんだ…
それに、生前の私にかなわなかったお前がリリスとノボリとクダリにかなうはずがない…
リリスとノボリとクダリの力は決してお前の手に負えるものではないぞ…)」
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