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「そう…」
「うむ…
とにかく、皆ゲーチスの事を誤解しすぎだ…
確かに今のゲーチスの団体の活動のしかたはあまり良いものではないと思う…
ポケモンを自由にするためにとはいえ、人のポケモンを盗んだり、伝説ポケモン達を味方につけるため伝説ポケモン達と心を通わせられるお前をさらおうとしたり…
そのような事をしていたら誤解されてしまうのも無理はない…
だが、あいつがそのような事をするのは私と出会う前のあいつに戻り、心が酷く荒んでしまっているからに違いない…
と言うのも、もともとあいつは私と出会う前から他人に対して心を閉ざしていた部分があったようだからな…
それもそのはず、私と出会う数年前にあいつは研究者だった父親を失っていたみたいでな、原因は、あいつの父親が研究に失敗した事で起こった研究所の爆発事故が原因だったそうだ…
その時、あいつは父親と共にそこにいたらしく、その事故で父親と己の右目を失ったそうだ…」
「そうなの……
だから、ゲーチスはいつも右目を覆っているのね…」
「うむ…
それからあいつは母親に育てられたが、あいつの母親は団体の活動で忙しく、あいつを家庭教師に任せっきりであいつはあまり母親に構ってもらえなかったみたいだ…
その上、あいつは勉強三昧の日々を送り、密かに趣味は持っていたものの、あまり好きな事はさせてもらえなかったそうだ…
そんな生活から抜け出したい一心からゲーチスは外に出てそこで遊んでいた子ども達の輪に入れてもらおうと声をかけた事があったそうだ…
しかし、その子ども達もその親も、ゲーチスには父親がいない事やゲーチスの母親がそういう団体を率いている事から彼を否定し、蔑み、彼を受け入れる事はしなかったらしい…
だから、ゲーチスは次第に心を曇らせていき、彼の右目同様、彼の心にも光がなくなった…」
「そうだったの……」
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