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「だが、そんな時ゲーチスは私と出会い、私と仲良くなれた事がとても嬉しかったらしく、話しているうちに徐々に心を開いてくれて彼自身も次第に明るくなっていった…
しかし、大人に成長するやいなや、私とゲーチスの心はすれ違う事が多くなってしまった…
それもそのはず、周りに否定される事が多く味方もいないに等しかったあいつとは対称的に私は周りの者達に受け入れられ伝説ポケモン達やジムリーダー達など多くの味方を得た…
それでまずゲーチスは私に嫉妬したと思う…
そして、一番あいつに大ダメージを与えたのは、あいつが想いを寄せていたマリアが私に惹かれ、私と結婚した事だろう…
その時、あいつは私に裏切られたと思ったはずだ…
その時、幸せの絶頂だった私はそういうあいつの孤独に、心の傷に気づいてやる事が出来なかった…
今更その事に気づき、その事を悔いたとて何もならないのは分かっている…
だから、リリス、私の代わりにと言ったらなんだが、お前だけでもあいつを分かってやってくれないか?
今すぐには無理だと思うが、少しずつでもいい、あいつの考えを、あいつという人間を受け入れてやってほしい…
それと、もしお前が良かったらの話しだが、あいつの心を癒やしてやってほしい…
それが出来るのはおそらくお前しかいないだろうから…」
「お父さん……
分かったわ…」
「うむ、頼んだぞ…」
―その頃、プラズマ団の本拠地であるNの城の中にあるゲーチスの部屋では…
ゲーチスは目を瞑りソファーに横になっていた…
しかし、その心中は落ち着かなかった…
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