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「…お、お見事…!」
ゲーチスがそう言って呆気に取られていると、Yが言った。
「…ペンドラーの特性が毒のトゲではなく、虫の知らせだった事が幸いだった…
もし特性が毒のトゲだった場合、ハードローラーで勢いがついているペンドラーに突っ込んでいった時点で確実に毒状態にされていたはずだからな…
だが、どちらの特性か分からない中一か八かでギガインパクトを繰り出した勇気は素晴らしかったぞ、ジャローダ…よくやった。」
Yがそう言うと、ジャローダは嬉しそうに「ジャローダ!」と鳴いた!
「(素晴らしい…
Y様の観察力、判断力はずば抜けている…
Y様はN様と同じく幼き頃からポケモンとだけ付き合って来たため、ポケモンの気持ちは手に取るように分かっていらっしゃる…
そのため、バトルの際は己とポケモンの心の絆を確かめ合うかのようにあまり指示を出さずにポケモンの好きなように戦わせる…
だが、それでもY様はポケモンが出す技をきちんと理解していて、その上鋭い観察力で相手の技、特性をも把握されている…
フフ、やはりY様の実力は本物だ…
Y様ならきっとリリスやノボリクダリを超えられるでしょう…
…ですが、あちら側にもポケモンと心を通わせられる者がいる…
Y様にとってきっとその者の存在は脅威となるに違いない…)」
ゲーチスがそう思いながらYとジャローダを見ていると、その視線に気づいたYが言った。
「…ん?
ゲーチス、どうした…?」
「…あ、いえ、あまりに素晴らしい戦いだったものでつい見とれてしまいました。」
「そうか…
ところで、私に何か言いたかったのではないか…?」
「え?」
「なんだか深刻そうな顔をしていたからな…
何か困り事があるのではないかと思っていたのだ…」
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