第1話

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今……彼氏が出来たって言ったよね 「雪ちゃん……それで何人目の彼氏よ」 すると雪ちゃんは満面の笑みで 「8人目!」 と答えた 高校2年生で8人目って………… 「また告白されたの」 私はいつもより低い声で雪ちゃんに聞いた。 「うん!」 雪ちゃんは男子から告白されたら自分のタイプじゃなくても必ず……付き合う 本当に良くモテるよね……… やっと雪ちゃんは私の手を離して 今度は私の頭の上に手を乗せてきた。 「彩乃」 「なに?」 「あんたも彼氏作りなさいよ」 私は雪ちゃんから目をそらした 「いいよ…別に」 「なんでよー」 なんでよーって………… 「好きな人とか居ないわけ?」 その言葉を聞いた私は咄嗟(とっさ)に雪ちゃんの方を見た。 「…………えっ」 私のぎこちない返事に気付いた雪ちゃんはピクッと反応した 「なに~?その反応ー」 雪ちゃんは私に自分の顔を近付けて 「彩乃~好きな人居るんでしょ」 「いない」 雪ちゃんは呆れた顔をした 「嘘ばっかり」 そう……本当は嘘です
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