別れのとき

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私は廊下側の端っこ、前から二番めの席。 彼は窓際の端っこ、前から二番めの席。 同じ教室にいて、近くて遠かった。 わたしの通っている高校は学区内でも有数な進学校で、わたしも彼もそれなりに勉強して、それなりの大学志望校を定めていた。 なんで最後の年に出会ってしまったのだろう。 そうでなければ、もっと話して、もっとどうでもいいことで笑いあって、好きだという気持ちを育むことも、確かめあうこともできたのに。
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