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「もぉ、、元気出しなって~!」 夏休みが終わり2学期が始まったが、最後の試合の凡フライを引きずり続け、教室の机にうなだれてる俺に声をかける女の子。 峰岸 由依(ミネギシ ユイ)。 こいつは家が近いため、昔からよく一緒に遊んでいた。 いわゆる幼馴染みだ。 「だってな、、だって、、。 あーっ!!あそこでもう少しボールの上に当たってればー!!」 今さらどうしようもない事を叫ぶ俺。 またうなだれる。 「おーい、一也あの最後の打席まだ引きずってんのかよ!」 今度はかなり短めの坊主頭をした男が話しながら近づいてきた。 名前は遠藤 亮(エンドウ リョウ)。 こいつは中学入って野球部になった時に知り合った奴で、他のクラスメートや部員よりは仲が良い、いわゆる親友。 「だってなー、、だってなー、、。」 「あー、だめだこりゃ。」 立ち直れないものは立ち直れない。 あれが中学で最後の打席だったんだもん。
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