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橘「っ……ぐすっ……」
「あー、こんなことしか言えないけどさ、元気だせよ。そりゃあ彼女が急に、その……亡くなって辛いのはわかるけどよ」
「……絶対に後を追おうとか考えるなよ」
楓「っ……橘くん!」
死神「あっ」
楓「ねぇ、気づいてよ! 私はここにいるよ! 今、橘くんのすぐ目の前にいる……あっ!」
橘「なんで……なんで楓が……」
楓「橘くんっ!!」
死神「ムダだって言ってるじゃないか。どんなに叫んでもキミの声は想い人には届かない」
楓「でもっ!」
死神「何度も言っているけど、キミは……」
柊「もう死んでんだ。諦めろ」
楓「え……?」
柊「どんなに騒いだって、橘はお前に気づかない」
楓「柊くん?」
死神「驚いたな。彼はキミが見えてるみたいだね。それに声も聞こえてるようだ」
柊「楓だけじゃなくてオマエも見えてるけどな」
死神「……まさか、ボクの声も聞こえてたりするのかな?」
柊「まぁな。クラスメイトに気づいて近づいたら、物騒な幽霊が一緒にいてびっくりだ」
死神「物騒っていうのはボクのことかい?」
柊「オレの目の前にいるでっけぇ鎌持った奴のことだよ」
楓「柊くん、お願いがあるの!」
柊「ん?」
楓「あのね……」
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