入学式―プロローグ

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「ですから…」 あぁ、長い。いつまで続くんだ。眠たいんだよこのやろう。 4月。桜が綺麗に咲き、新学年を迎えるにはちょうどよい頃のある日。 俺は市内の高校の入学式に出席していた。 「ふぁーあ…」 少し茶色がかった長めの髪の毛。その奥から覗く目は、眼光だけで人が死ぬんじゃないかというほど鋭い。 …本人はそんなつもり無いんだが。 この目付きのおかげで中学の時は苦労したなぁ…。校内はおろか、よその学校から不良がわんさかうちの学校に来たし。 はぁ。思い出すだけで頭が痛くなる。 なんて、回想じみた物を並べてみたが、なんか意味あんのかこれ。 そうこうしてるうちに、無事に入学式も終わり、自分達の教室に戻る。
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