バレンタイン小説 2012

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しばらく歩くと、声をかけられた。 「出口ですよ、エリーさん。」 その声に目を開けると、外の明るい光が目に飛び込んでくる。 少し眩しいその明かりにほっとして安堵の息をつく。 「ありがとうございます。」 「ふふ、次は怖くないのに行きましょうか?」 悪戯っぽく微笑むセレにエリーは羞恥で赤くなった。 「う、はい…。」 「では、どこに行きましょうかね。」 「えーと・・。」 辺りを見渡すと、遠くにジェットコースターが見えた。 「あ、あれ!ジェットコースターとかどうですか?」 絶叫系は比較的好きなほうなので、お化け屋敷のような失態をすることもないだろう。 「ええ、行って見ましょう。」
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