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幸せな気分に浸っていると、二人組みの男がにやにやと下卑た笑みを浮かべながら話しかけてきた。
「可愛いね、君。俺らと一緒に遊ばない?」
予期せぬナンパ行為にエリーは動揺しつつも、頭を下げた。
「えと、すいません。一緒に来てる人がいるので・・。」
「いいじゃん、君列並ばせとくような奴ほっといてさ、俺らと遊ぼうよ。」
尚も食い下がる男達にエリーは困惑した。
「・・何をなさっているんです?」
後ろから聞こえた美麗な声に男達が振り返る。
エリーはほっとして声の主を見た。
セレが眉をよせて立っている。
「何か用がおありなら、私がお伺いしますが。」
冷ややかな声音に男達は意に介した様子もなく鼻の下を伸ばしてセレに声をかける。
「君、この子の連れ?すっげ可愛いね。君も俺達と遊ばない?」
君ももなにも、いつ自分が一緒に遊ぶといったのか。
いやそれより。完全にセレが女性だと思われている事態にエリーは溜息をついた。
ナンパされているという事態にセレが笑顔のまま殺気を放つのが分かった。
「お断りさせて頂きます。女性を漁りにきたのでしたら風俗店へどうぞ?」
男達もその棘のある言葉にさすがに渋面をつくる。
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