1じかんめ「自己紹介」

9/10
前へ
/50ページ
次へ
少し慌てて説明能力が低下している翠川先生の説明をまとめると… 俺がいなくなってから、友哉くんが真也くんにカンチョーをしたらしい、それで怒った真也くんが友哉くんを走って追いかけまわしていた(ここまでだったら微笑ましいですむんだけどな…) そうやって友哉くんが走っていると麗くんが綺麗に積み上げていた積木にぶつかってそれが崩れて、麗くんが泣きそうになった それを見て慌てた友哉くんは謝ったものの「ごめんなぁー、また作りなおしゃーいいやろ?」(翠川先生のものまね)みたいな謝り方だったらしくそれにカチンときたのが、麗くんの隣で本を読んでいた純也くん そして、あの喧嘩が勃発(翠川先生は「どかーん」と表現) どうやら、友哉くんと純也くんが喧嘩するのは初めてじゃないらしく、所謂犬猿の仲らしい(翠川先生は「いわゆる、さるといぬ!」と表現) そんな経緯を聞きながら俺がずっと優しく背中を撫でていると純也くんはちょっと落ち着いてきた そんな時泣きやんだ麗くんが近づいてきてお礼を言うとふわりと笑ってわしゃわしゃと頭を撫でる(あれ、この二人って)(麗くんの方が年上だよね?) そして一樹くんも近づいてきてもういいかなと思って俺が純也くんを離してみると今度は三人で仲良く遊び始めた(、この三人が仲良しなのか) それからは特に大きな事件もなく(ていうか、友哉くんと純也くんが接触しないように注意してたんだけど)強いていえば、休み時間に亮太くんが来て俺をずっと睨みつけてたりとか、友哉くんにカンチョーされたりとか、翠川先生が自分の弁当ひっくり返したりとか(あれ、)(以外に平和じゃなくないか?) とにかく、皆を無事に親御さんまで送り届けることが出来た 「ふー、いきなり大変だったね?大丈夫?はな先生」 「大丈夫ですよ、子供の喧嘩なんてよくあることでしょう?」 「…それがさ、あの二人の喧嘩は根が深くて…、一樹くんもさ…はな先生に懐いて俺ちょーほっとしたわ」 「いやいや、まだまだですよ…前任の多村先生、ですか?あの人のこと皆好きみたいなので…」 「…そうですね!多村先生いい人だったから」 俺が多村先生という人物の名前を出した瞬間に翠川先生の表情が曇った気がして少し心にひっかかる(やっぱり、仲悪かったのかな) .
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

159人が本棚に入れています
本棚に追加