2じかんめ「愛情弁当」

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「…ぶっちゃってすいませんでした!」 無事に昼休みも終わり、そのあとは特に大きな事件もなく皆を無事親御さんの元に届けることが出来た そして四谷先生と俺が帰ってくると翠川先生が直ぐに駆け寄ってきて申し訳なさそうに頭を下げてきて 「い、いえ…俺もあまりにも無責任な行動をとってしまったので当然ですよ」 「でも…園児たちの前で叩くなんてしかも泣いちゃうし…俺もどうかしてました」 「ほんまやで!あんな辛気臭い面はもう堪忍してな?俺やって気ぃ使うし…」 「なんかあったん?ていうか、結局麗くんと純也くんは結局どうして園でたん?」 翠川先生の言葉に俺が慌てて首を横に振っていると四谷先生は少し不満そうな表情で話しかけてきてそれに二人で顔を見合わせて苦笑いを浮かべていると当然の疑問を大原先生が投げかけてきた そういえばちゃんと説明していなかったなと思い出して昼間のことをなるべくわかりやすいように話して ふと、俺の頭にも疑問が過ってそれを翠川先生に尋ねる 「あの…二人がどうやって園から抜け出したのかわかったんですか?」 「ああ…園児たちしか知らない小さな抜け道があったらしいんです、見つけてちゃんと塞いどきましたから」 「へぇ…そうなんですか」 「植え込みんとこにな、隙間あって…んで、友哉くんが教えてくれたんよ」 「友哉くん、が?」 純也くんのことを毛嫌いしている友哉くんが手助けするようなことを言うのが以外で思わず声を出してしまいその反応に皆が苦笑する(きっと皆も友哉くんが言い出したのが意外だったんだろうな…) 「あーあ、今日は色々大変やったなぁー…皆さん、お疲れ!」 「ほんまやで…雨降るし、園児いなくなるし、はな先生いなくなるし!そんでもって亮太くんはまた一樹くんとこ勝手行くし!」 「…最後のは俺の責任ではないんじゃ…」 「んふふ、亮太くんは一樹くん大好きですからねぇ…」 「っくしゅ!」 和やかな雰囲気が室内に流れていて四人で手元を動かしながら会話をしていると寒気からかくしゃみをしてしまい三人が一斉に心配そうに見つめてきた 「だ、大丈夫ですよ!ただのくしゃみですから…」 まだ心配そうに見つめてくる三人に笑顔を振りまきながら俺は作業を続行した 2じかんめ「愛情弁当」 (見かけはどうであれ)(、こもっている愛情は同じ) .
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