1じかんめ「自己紹介」

6/10
前へ
/50ページ
次へ
「はな先生とみどり先生なにはなしとるん?エロい話か?」 「うわっ…、もう友哉くんは相変わらず好奇心旺盛だなぁ…」 「こーきしんおーせいってなに?」 「んー、いっぱい知りたいってことかな?」 俺たちがそんなことをしているといきなり背後から声を掛けられて驚いて後ろを見れば先ほど朝礼で騒いでいたユウヤくんの姿が 翠川先生がしゃがんで頭を撫でながら話していてそれに相槌を打てば俺をじっと見つめてきた(え、…な、なに?) 「おれ、横田友哉!」 「友哉くん、だね?」 「おん、まえおったんがな、関西やねん!タツ先生たちといっしょ!」 「そうだねー」 「あんな、やっぱはな先生似てんな、多村先生に」 「そ、そうなの?」 また出された多村という先生の名前に俺は戸惑いながら俺は苦笑いを友哉くんに向ける(さから、じっと顔見てたのかな…) 友哉くんと話していると一人の男の子がこちらに駆けてきて クリクリの目に笑うと八重歯がキラリと見え隠れしているその子は友哉くんの隣に来れば俺を凝視したあとにぺこりと頭を下げる(お、なんだか礼儀正しい子だな) 「はじめまして、はな先生。俺、日向真也いいます!ねんちょーやから先生のクラスやないけど、いろいろよろしゅうたのんます」 「ふふ、真也くんだね?よろしくお願いします」 子供らしくないしゃべり方のなかにもたどたどしい言葉に思わずクスクスと笑いながらしゃがんで頭を撫でてあげると嬉しそうに満面の笑みを浮かべる真也くん なんだか年長の子とばっかり話しているなと思っていればくいっとエプロンを引っ張られて後ろを見れば今にも泣きそうな顔でこちらを頼りなさげに見つめてきたのは…確か、鷺ノ宮一樹くんだったかな? その理由を聞こうと思ったら、足をモジモジしているのに気がついて何となく予想がついた 「すいません、みどり先生…ちょっと他の子の面倒頼んでもいいですか?」 「え…?あぁー、りょーかいでっす!」 俺の言葉と一樹くんの姿に直ぐに察してくれたのか俺の申し出を翠川先生は受けてくれてそれに頭を下げては俺のエプロンを掴んでいる一樹くんを抱き上げてトイレまで連れて行く .
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

159人が本棚に入れています
本棚に追加