◆ロミオとジュリエット◆

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 幼いころに聞いた物語やジンクスは、成長するにつれて信じられなくなった。それは周りの影響だとか、子供の頃より知恵がついたから。 継母と二人の姉にいじめられていた少女も、 深い眠りから王子のキスによって目が覚めた姫のことも… 彼女達が言う運命の人は、偶然出会っただけ。現実とは掛け離れていて、所詮空想のお話だと、そう思っていた。今までは。 実「…日高くんは、運命って信じる?」 光「何いきなり」 実「いやぁ、信じるのかなぁって思っただけ。で、どうなの?」 光「…信じてるよ「そうだよねー、信じてる訳ないよね…え?」 光「もう見つけたから。俺の運命の人」 柄にもなく真剣な表情。 ―そっか… 実「なーんだ日高くんいるんだぁそういう人」 羨ましいな、その人。 …あれ?何で私羨ましいって思うんだろ。 何で、胸がチクンって痛むんだろ…  
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