163人が本棚に入れています
本棚に追加
/57ページ
幼いころに聞いた物語やジンクスは、成長するにつれて信じられなくなった。それは周りの影響だとか、子供の頃より知恵がついたから。
継母と二人の姉にいじめられていた少女も、
深い眠りから王子のキスによって目が覚めた姫のことも…
彼女達が言う運命の人は、偶然出会っただけ。現実とは掛け離れていて、所詮空想のお話だと、そう思っていた。今までは。
実「…日高くんは、運命って信じる?」
光「何いきなり」
実「いやぁ、信じるのかなぁって思っただけ。で、どうなの?」
光「…信じてるよ「そうだよねー、信じてる訳ないよね…え?」
光「もう見つけたから。俺の運命の人」
柄にもなく真剣な表情。
―そっか…
実「なーんだ日高くんいるんだぁそういう人」
羨ましいな、その人。
…あれ?何で私羨ましいって思うんだろ。
何で、胸がチクンって痛むんだろ…
最初のコメントを投稿しよう!