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今日は土砂降りの雨。オレの心にも雨が降っている。
雨が降ると具合が悪くなる人がいるけど、オレは天気に左右される方じゃないし。
オレの気分が沈んでいる理由は彼女のことに関してだ。
隆『千晃だ。おーいちあ…』
それはつい三日前のことだった。千晃を見掛けたから声をかけようとしたら
隆『え』
―なんでアイツ、真司郎と一緒にいるんだ?
…ってなことがあったもんだから、あの日以来千晃の顔をまともに見れない。
自分ではいつもと変わらない風を演じているんだが…
にしても、なんだってあんな笑顔で楽しそうにいたんだろう。
二人がなぜ一緒にいたのか。
千晃のあの笑顔の理由。
気になって気になって、ここ三日眠りが浅い。
モヤモヤした思いを抱いてないで、いっそのこと思い切って本人に聞いてみようか?
そう考えたが、もし万が一自分の予想している以上の答えが返ってきたら…
オレ、耐えられない……
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