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―俺は、何て言えばいいんだ?何て言えば彼女のトラウマを、傷を癒してあげられる…?
実「私だって信じたかった!永遠の愛とか、運命とか…でもね、実際直面すると怖い、信じられないし、ありえないよ!!重いんだよ、そんなのは。苦しいだけ…」
―今宇野に何て言ってあげればいいか、明確な答えは出てない。けど…
俺は俺の思ったことを、俺の言葉で伝える。
光「バカだなそいつ。愛を履き違えてる。表現の仕方も下手。愛ってさ、自分の気持ちだけじゃなくて、相手の気持ちも尊重すべきだろ。そうした上で成り立つんじゃねぇの?
しかも永遠の愛ねぇ…相手と一緒に死ぬまではしたくないわ。俺は死ぬ時に あー、アイツのこと好きになれて良かったって思いながら爽やかに死にてぇから」
光「…それに、宇野もバカ」
実「え、なんで私も?」
光「男の全員が全員そんな訳ねーだろ。臆病になりすぎ。まぁ、無理もないとは思うけど…少しは力抜けよ」
実「うん…」
不思議と口元が緩む。
光「あー、何笑ってんだよ!笑うとこじゃねぇだろ」
実「だって日高くんが真面目なんだもん」
光「俺はいつでも真面目ですぅ」
実「うっそだぁ」
光「なにをー」
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