少年

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クラスでは、馴染めなくて何故か虐めの対象にされているし、家では両親のバトルが毎日繰り返し行われている。 はっきり言って、居場所など何処にもないのだ。 僕は来栖竜一(くるすりゅういち)。 男子校に通う高校三年生だ。 僕の周りの学生と違って、髪の毛も黒く校則に従い、指定されたものだけを身につけている。 視力が悪いから、眼鏡をかけ常に二つ持ち歩いている見ての通り普通の男…だと思う。 嫌いな言葉は並以下。 散々言われ続けて根暗になってしまったが、誰かに言うつもりはない。 受験生であり、勉強ばかりで周りの空気も重くなっている。 何をしても駄目なら何もしたくなくなるよね‥ 帰ってさっさと寝てやろう。そうしよう‥ そう考えてた時、何かが脚の側によってきた。 暗くてよく見えないけど、泣き声から猫のようだ。 「ごめんよ!急いで帰らないといけないんだ」 猫には悪いが、僕の幸せな睡眠タイムを邪魔されたくはない。 僕は走った。 猫は何色をしていたのか、少し気になって考えながら、それでも暗くなった道を走り続けた。
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