はじまりはバス停で

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バス停には彼一人しか待ってる者はいない。さながら曇りの夜のぼやけながら輝くお月様のようだ。 彼は田中正吉(まさよし)。歳は22で大学4年で学生も残すは数ヶ月。 就職活動も終わり、可もなく不可もない会社に内定をきめている。大学の単位も卒業に問題ないくらいだ。前でも横でも上でも下でもどこから見てもごく平凡な男だ。 彼は友達の家から自宅へ帰るためにバス停で待っている。
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