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彼は安定を求めた。望んだことだが同時に変化も求めている。
毎回ここまで考えてから考えるのを止める。考えても無駄だ、と自分に反抗することを止める。
だが今日は違った。窓の外に降るホコリのような形の雪に想いを馳せる。形は似ていても色が違えば雪は潔白でホコリはゴミ。
自分はさながら家具の足下で見つからないように隠れているホコリのようだ。
《次は西町5丁目〓西町5丁目〓》
ピンポーン
バスを降りると彼はまた自分が活躍することのない場所に踏み込んだ。
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