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「うわっ!!何だよこれ・・・・スゲェ」
目的地に着くや否や、祐希は一言呟いたきり動かなかった。
「へへへ~、凄いでしょ?ここは私と恭ちゃんだけの秘密の場所なんだよ♪」
「私も麻衣もね、何か嫌な事があるとここに来るんだ。この風景を見てると、心が洗われる気がしてさ・・・また明日からがんばろぉ~って気持ちにさせてくれる特別な場所なんだ」
「あぁ・・・何か、ホントそんな気がしてきた。・・・・恭ちゃん。麻衣。ありがとな」
街の風景から視線を外すと、満面の笑みで祐希が私達にお礼を言った。
祐希に元気が戻って良かった・・・・
そんな気持ちからか、私達にも笑顔がこぼれる。
「あっ、でもここの事は誰にも言っちゃダメだよ?私と恭ちゃんと祐希君の三人だけの秘密ね♪」
そう言うと麻衣は、スッと拳を縦にして前に出した。
これは、私達の約束の儀式。
「わかった。約束な」
祐希は麻衣の拳を上からトントンと軽く叩き、麻衣もそれを返した。
「ほら、恭ちゃんも」
今度は私の前に祐希が拳を立てる。
「えっ!?あぁ・・・うん」
私も慌てて、麻衣と同じ様に祐希と拳を叩き合った。
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