宇津木宗一の場合

2/2
41人が本棚に入れています
本棚に追加
/104ページ
その声の方へいってみると そこには、美しい歌声に勝るとも劣らない まるで見るもの全てを引きずり込んでしまうような、女の子が歌を歌っていた。 背は小さく、その背の小ささとは裏腹に伸びた、長い金色の髪…… 俺はその光景に、目が釘付けになってしまっていた。 しばらく、何秒、何分だろうか 立ちすくんでいると その女の子は、こちらに気が付いた。 しばし考え事をしていたようだが、しばらくすると…… ポン、という何かが破裂したような音がどこからともなく聞こえ 顔を真っ赤にして、美少女とは思えない形相で 「みたわねー 殺○ 今○す すぐ 殺○ー」 と、こちらへ猛ダッシュをしてきた。
/104ページ

最初のコメントを投稿しよう!