ぼくの仕事は自室警備員。

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 ̄ たまたま、天気がよくて外が気持ち良さそうだったんだ。 たまたま、春だから蝶々なんかも飛んでて、雀もなんか囀ずっちゃってて。 たまたま、その日特にしたいことがなかったから。 だから、誘われるように外に散歩に行った。 ただ、それだけ。 だけど、散歩になんかでなきゃよかった。 マジで。 「おいやめろよっ!!だれか!!」 「助けなんざ、来ねぇよ諦めな。」 「くくっ。まじキモオタだったやつがこんな美少年だったとはな。」 「おい、次俺な?」 「お前らこう言うことは、いけないんだぞ!?やめろ!そして、謝れ!!」 「はいはい、ごめんなちゃいでちゅねぇ。」 目の前で繰り広げられる行為。 金髪のなんかわからんやつが、ごついやつらに囲まれていた。 この学園は弱肉強食。 強ければ強いほど、生きやすい。 弱いものは食い殺される運命。 「おい!放せ!!」 「うっせぇな、ぼこすぞ。」 ああ、めんどくさい。 知らんぷりして、通りすぎようとしたとき。 金髪が俺に気づいた。 「おい!お前助けろよ!!」 金髪は俺に救いの手を伸ばす。 俺はそれを無視した。 「ウケるんですけど!!無視されやがんのっ。」 「俺らが慰めてあげまちゅからねぇ。」 早く、部屋戻ろ。 やっぱり、外なんて出るんじゃなかった。
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