[4] 結婚生活という魔界。又は楽園

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 そうです、私の迷い込んだこの『魔界』にも妖怪、又は怪物がいます。  夫です。  この怪物は不思議な事に、洗濯機に汚れ物を入れる時、何度注意をしても靴下は丸まったまま…ワイシャツは袖が折り込まれた上に、裏表逆になって入れております。  どうやら、言葉が通じない様です。  で、通じない筈が、ちょっと気を抜くと我が家の怪物(夫)は奇妙な(道理に合わない)ことを言い出します。 曰く…。 「結婚しているんだから、紺への愛情は(例え表現しなくても)変わらない。」  この言葉には、ただただ驚くばかりです。  結婚を決断した時ならばいざ知らず、なぜ何年も前の自分の気持ちを、こうも妄信的に信じることが出来るのかと。  それだけならまだしも、なぜそれを理解し、同様の考えを持つことを私に強要…もしくは信用出来るのかと。
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