[4] 結婚生活という魔界。又は楽園

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 問題を抱えてからの夫の態度と異なるこの回答に、私は本当に混乱します。  結婚は愛情の保証書では無いはずです。  にも関わらず、堂々と私の前にその保証書を叩きつけます。  そんな時に私は、いつの間にか目の前に怪物…妖怪…又は異人種の人間が現れたと思い驚きます。  結婚前はもっと単純だったなと思います。  何にも縛られていない以上、一緒に居ること、それが愛情があるという保証書だと思えることが出来たのですから。  派手な喧嘩が出来れば良いのでしょう。言い合いや号泣や慰めや仲直り…けれど私達は、喧嘩をする能力に欠けた二人なので、常に静かな話し合いとなってしまうのです。  そして、話し合いが終わった後、問題を(感情を)吐き出せてあっけらかんとすっきりとしている夫の前で茫然とすることがあります。  ああ…又しても、魔界の奥に突き進んでいたらしい…。と。
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