誤解

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俺はその涙に怖気付いたのか出した右手をしまい、そして追いかけることができなかった。 彼女の足音はもう聞こえなくなってしまった 自分がこんなにダメな奴だとは思わなかった 「はぁ」 「ねぇ?」 「ワッフ!?」 突然後ろから声が聞こえた。てかワッフってだっさ ていうかこの声は…そんなことを予想しながら後ろに振り向いた。 案の定そこには栗波さんの親友の矢島さんが立っていた。 「矢島さん…?」 「見てわからない?わからないのは君の状況だよ?」 背中がゾクリとした。わからないわけじゃない、でもいつもと雰囲気が違う。 いつもは明るく笑顔なはずだ、いや笑顔は笑顔なんだけど。今は黒い笑顔だ睨み殺すような目にうっすら笑った口。 一瞬別人に見えた。 って今の状況! さっき説明した通りのままだった
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