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もはや、自分のベッドにふたりが潜り込んでいることは日常茶飯事なので半ば諦めていた。
毎日の様に部屋のドアは鍵に南京錠を2つも付けているハズなのに、ドアを見ればその鍵は全て解錠されていている。
弥「我が家の七不思議だろこれ…」
他に6つも不思議がある訳ではないが、毎日毎度のことながら凄すぎて感心せざるを得ない。
だが、いつまでも感心している場合ではない。
土曜日で部活でもやっていない限り学生は休みにも関わらず、わざわざアラームをセットして起きたのには理由がある。
穂村家の社会人たちのための朝食作りだ。
弥琴の兄である穂村真と、母親の穂村早苗。
その2人の朝食を作るために起きたのだ。
大事な事なので2回言います。
起きたのだあぁぁぁ!
……と、言うわけで弥琴は布団から出ようとベッドに手をつけた瞬間――
ガシッ…
弥「え……、ガシッて希しゃおあぁぁあ!?」
左脇から桃白のストライプの腕が弥琴の胸辺りを鷲掴みにして布団の中に引き入れたのだ。
その柄は間違いようもなく希紗都のパジャマの柄で、希紗都は温もりの源の弥琴を逃がすまいとして力ずくで弥琴を捕まえたのだ。
紗「んん~……温かいぃ。ぬく…ぬく……」
弥「希紗…近い、近いってっ! い、息が首に……ふあぁ…」
紗「…………サワサワ」
弥「にゃッ!? ちょ、なななんで手を服の中にくすぐっ―― ンンッ」
ビクッと体が小さく震え、弥琴は即座に離れる動作から希紗都の手を止める動作にシフトチェンジする。
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