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ようやく固有名詞が出てきた彼女は、真や弥琴たちの母親の穂村早苗。
17の時に真を生んでいるので年齢は察する通りだが、それでも希紗都たちと買い物に出れば姉妹だと間違われるくらいのザ・アンチエイジングな人。
オープンな人でBLやらなんやらを人前でも気にせず平気で口にする困ったちゃんでもある。
そんな彼女にBLがなんたるかを聞かされた弥琴は、自分の肩を掴んでいる真を見て……ポッと赤くなる。
それを見た真は深くにもドキリンコと心臓を早くさせ、体を堅くさせた。
弥「あ、あの…気持ちは嬉しいけど、僕たち兄弟だし…家族……だし、ね? わかる…よね?」
真「ちょ、ちょっと待て弥琴。確かに弥琴は可愛いし、料理とか家事も出来て嫁にだしても申し分ないが……俺は男でお前も男で――」
弥「よ、よ…嫁…嫁……男で嫁って…。いやあぁぁぁぁあ! 真兄さんのケダモノォォォ!」
真の手を振り払って奥の部屋へと逃げていく弥琴を真は茫然と見送る。
そして、その視線を母親へと向ける。
真「わざとだろ…」
早「みーちゃんは母親である早苗のモノなの。真に撫でられてデレるとかあり得ないの。だから、両方に罰を与えたのよ」
弥琴が作った料理を美味しそうに頬張りながら、早苗はサラッとトンデモ発言する。
要は仲睦まじい姿を見て嫉妬したからイジワルをした、と言ってのけたのだ。
真「我が母親ながらちっちゃいな……」
早「ふん」
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