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時は流れて夕方。
時折変な叫び声が聞こえてきたものの、弥琴は右から左、左から右と流しに流して掃除に没頭した。
弥「ふぃ~。トイレ掃除終わり。これであらかたキレイに出来たかな…。そろそろお風呂も入れることだし……あ、着替え…」
ここで弥琴は現実と直面する。
服は自分の部屋にあり、希紗都・希美都も自分の部屋にいるわけで……
弥「真兄さんの借りよう…」
と、本格的に拒絶しだした弥琴は真の部屋に行き、服と短パンを拝借する。
下着は洗濯したものがちょうど乾いてたからそれを使う。
これで何とかなるだろ、と思ったのが間違いでした。
いざ、風呂から上がり服を着てみたら……
弥「……分かっていたつもりだけど笑えない…」
ワンピースを着ている。
一言で済ませるならこれがジャストな回答だろう。
背丈30センチ以上は伊達では無かった。
Tシャツを借りたハズなのに、ちょっと丈の短いダボダボのワンピースを着せられた感が否めないうえに、首回りが広すぎて肩が露出してしまって……エロかわいい。
ちっちゃい子の裸にYシャツを着せた気分だ。
鏡越しの現実と向き合って愕然とする弥琴に更なる追い討ちがやってきた。
紗「お腹すいた…」
美「朝からヤリっぱなしで何も食べてないもんね」
紗「それは言わない約束でしょ。ねぇ、弥琴お腹すいたから何か……作っ…て」
美「あたしもペコペコだから晩ご飯を……食べた……いなぁ。弥琴をッ!!」
弥「キャアァァァア! こっち来るな~!!」
晩ご飯? はっ、そんなの弥琴で充分。と言わんばかりにギラギラさせた目を弥琴に向けて捕食モードへと切り替わった希美都。
弥琴も身の危険を感じ即座にテーブルを希美都と挟むような形にして逃げたのだが……勝てる気がしない。
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