~ 弥琴の悩み ~

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弥「くぅ~……」 紗「うふふふ。追い詰めた…」 弥「希美都……助けてよ」 美「ダ~メ。あたしだって弥琴を…フフッ」 弥「なら、明日一緒に買い物しよ? 好きなもの買ってあげるからっ」 美「………好きなものを買うのを、言うことを1つ聞くに変更は?」 紗「希美都! 裏切る気!?」 弥「わかったから、それで良いから助けて!」 今ここでふたりに襲われるよりはマシだと言い聞かせ、弥琴は希美都の条件を飲み込み買収に成功し、一気に形成逆転する。 紗「むぅ~」 弥「怖いよ希紗都…」 紗「弥琴の卑怯者」 弥「だ、だってふたりが迫ってくるから、つい……」 紗「何でわたしに条件を出さなかったのよ」 弥「希紗都が一番近くまで来てたから怖かったんだよ」 欲望に走りすぎたか、と希紗都は心の中で後悔した。 でも、ただでは転ばないのが恋する乙女のナンタラというもの。 紗「なら、わたしも我慢するからデートして?」 弥「デートって…僕は買い物ついでに何か1つ言うことを聞くだけだよ?」 世間では男女が2人きりで買い物をすればデートになるというのが常識らしいのだが、そういうのに疎い弥琴は頭を捻って頭上にクエスチョンマークをたくさん並べる。 紗「と・に・か・く! わたしともデートして……わかった?」 弥「は、はひ……」 美「それじゃあたしが弥琴に付いた意味がないじゃん…」 紗「ふん。言ったもん勝ちってことね」 美「ぶうぅ」
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