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女の子が、寝ている。
それはもう気持ち良さそうに、無防備に。
僕の反対側を向き、微かに口を開いて寝ている。
頭が真っ白になる。
危ない危ない。
失いかけた冷静さを再び取り戻し、一度過去をさかのぼってみる。
昨日は金曜日で、僕は学校に行った。
いつも通り授業を受け、いつも通り友達と他愛ない話をした。
そして、下校時刻になって友達と途中まで一緒に帰った。
そしてなんとなくコンビニによって、帰宅した。
こんな単純な一日、間違いなんてないはずだ。
それに、確かに僕は今思春期という時期にいる。
それなりにそっち系に対する興味はある。
とはいえ、そこまで性欲旺盛じゃないし、まして見知らぬ女の子をお持ち帰りするなんてこと、あるはずがない。
だってまだ高校1年生。
じゃあ、この子は誰だ?
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