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首輪付きちゃんの話をさらに聞いてると、何だか胡散臭さだけじゃなく痛々しさまで思えてきたんだけど。
「ねぇ、兄ちゃんはどう思う?」
ここは一つ、他人の意見を取り入れてみようと思い。
兄の意見を参考にする事にする。
「こんな体験そうそうできないし、一回くらいなっとけなっとけ」
何だか、他人事だからどうでもいい様な答えが返ってきたけど。
それでも、確かに言われてみればこんな体験一生に何度も、と言うか普通一回でも出来るもんじゃないし。
いやでも、私別に魔法少女になりたいって思った訳でもないし。
でもでも、こんな奇跡みたいな事……。
「で! どうですか、契約しますか? しませんか!?」
「え、あ。……し、します」
こうして、その場の勢いに負けた様な感じが否めぬまま。
私は首輪付きちゃんと契約を交わし、今日から魔法少女となった。
「名前はちゃんとボールペンで書いてくださいね、後、はんこは実印でお願いします。シャチハタは駄目ですからね」
もっとも、アルバイトの契約みたいな感じの契約だったけれども。
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