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でも、結局後悔し始めても既に遅く。
私は素直に諦めて、全てを受け入れる事にした。
諦めずに駄々をこねても結局何も変わらないのなら、潔く諦めをつけた方が後味はいいからだ。
「ところでさ、変身するとどんな格好になるの?」
「それは、変身してみないと分かりません。その人の内に秘めたる力やその他諸々によって、服装や使える魔法は変わってきますから」
変身してみないと分からないって、何それ。
そんな福袋的な要素いらないんだけどな……、でも、仕方ないか。
「それじゃ、実際に変身してみればいいのね」
「はい」
「おぉ、魔法少女誕生の瞬間だな」
「ワン!」
いつの間にか起きていたモカや、兄の視線を感じつつ。
私は、立ち上がり少し開けた所に移動すると、先ほど貰ったスマホを起動させ、言われた通り九の番号を九回押す。
そして、発信ボタンを押し、続けてスマホを高らかに掲げながら叫んだ。
「戦闘システム、起動!!」
刹那、私の体は眩い光に包まれた。
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