一人目~瀧本一樹~

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一樹の教室は1棟2階真ん中で、2棟と1棟を結ぶ渡り廊下の前にある。職員室は1棟の1階にあり、一樹は教室へと向かうため階段を上がっていた。 「まじ怠いなぁ。サボるかな~。でも鞄置いてるし、とりあえず教室行かないとな。」 2階に上がり、教室まで歩いていると、一樹の教室から声が聞こえてきた…。 「―あいつ絶対追試だろ。」 「あ…、何だ?」 足を止めて、教室の外で耳を傾ける。 「―でもさ~、あいつ意気がってたけど、勉強出来ない、友達いない、何も出来ない、残念な奴よね~。」 「あいつ、留年したらウケるよな!」 どっと、笑いが教室内に広がる。 「あいつが今来たら焦るよな!―」
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