第二章 夢とは叶える為にある

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俺達は周りの流れに付いて行くことにした。方向から察すると、どうやらみんな室内闘技場に向かっているようだ。 室内闘技場とは、主に悪天候時の授業の際に使用される闘技場のことである。施設にはそれだけではなく、トレーニングルームや室内プールがあり、特にプールはかなり広く、スレイシア有数のサマーレジャースポットの一つとして一般公開されるため、夏になると毎日混雑する………らしい。 遠くから見ても大きいことがわかる室内闘技場は、近くで見るとさらに大きく感じた。既に新入生のほとんどか中に入っているようで、俺達も少し急いで入り、きっちりと並べられたパイプ椅子に腰掛ける。 新入生たちと向かい合って座っているのは学園の教師たちだろうか、かなりの人数である。まぁ入学式なんだし、学園の理事たちがいてもおかしくはないが………。 時間は9時前。新入生のほぼ全員が着席しているはずだ。もうそろそろ始まってもいい頃だろう。 「ここの学園長ってどんな人なんだ?」 「え!?お前知らねぇのかよ。さすがにそれはオレでも知ってるぜ」 「あーそうかよ。で、誰なんだ?」 「まぁ見たら分かるだろうよぉ。ここからじゃ見えねぇけど、まぁいつか壇上に上がると思うぜぃ」 ……まぁ魔法学校の学園長を勤めるくらいなのだから相当な人には変わりないだろうと思う。
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