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「そ、そんなことってエリス、あたしはすごく気にしてるんですよ?」
「な~に大丈夫だ。それに、いつかはみんなに言うつもりなのだろう?それなら今でもいいじゃないか」
俺達男3人は何の話かさっぱり分からない。
「ソフィアはエルフのクォーターなんだ」
エリスがそう言うとソフィアは俯いてしまった。
「な~んだ。そんなことかぁ」
アレックスが言った。
「そんなの全~然気にしてねぇよ」
「えっ?」
ソフィアは驚いている。
「人間とエルフの争いなんて、何世紀も前の話で本当にあったかどうかも確かじゃねぇんだろぉ?それに…」
「エルフってことは魔法得意なんでしょ?」
アレックスの言葉をフェイトが継いだ。
「はぃ、まぁ少しは……。でも、ちょっと外見が違うんですよ?耳が尖ってるんですよ?ほら…」
ソフィアはまだアレックス達が言ったことが信じられないようで、そう言って、髪で隠れていた自分の耳を見せた。
「へ~、ホントだ。んまぁオレは似合ってると思うぜ?」
アレックスの一言にソフィアは真っ赤になってしまった。
「だから言っただろ?大丈夫だって」
エリスが笑顔で言った。
確かに歴史では何世紀も前に人間とエルフの間で争いがあったと言われている。しかし、アレックスが言ったように、あったかどうかは完全には分かっておらず、そういった文献が残されているだけである。
「はぃ……。あの、本当に何も思わないんですか?」
ソフィアがまた聞く。
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