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三日後、私は屋上にいました。
もちろん休憩時間です。
「本当にありがとうございました」
「何回目だよそれ、聞き飽きたわ」
あれから三日、何事も無かったように湊峠さんは学校にいた。
何故か大した騒ぎにもならず、何故か大した事件にもならずに学校は平常通りでした。湊峠さんが殴った私の担任が辞任したこと以外は。
「でも、何でなんですか?さすがにおかしいと思うんですけど」
「俺の知り合いの赤の他人にこの学校の校長の娘がいてな、そいつが校長脅して騒ぎを揉みくちゃにするんだよ」
「えー……」
それですか、権利って。
「湊峠君!!」
バターン!!と屋上のドアが開き、金髪の女の子が入ってきました。手には包丁を持って。
「げ」
湊峠さんは心底、嫌な顔をしてます。
「湊峠君……私はあなたが好きなの!!だから湊峠君、私に、殺されてちょうだい!!」
「お前にだけは絶っ対に殺されない殺されてたまるかァ!!うぉら巴投げ!!!!」
金髪の子は地面を転がり、湊峠さんはその隙に逃げ出す。
「あ、お前!!もう死のうとすんじゃねーぞ!!」
「それ聞き飽きましたよ」
それだけ言うと湊峠さんは屋上から出ていき、「逃がさないわ!!」と、金髪の子も出ていきました。
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