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湊峠さんが出ていって数分後。
屋上に人が来ました。
湊峠さんに殴られた人と、その他いっぱい。手にはバットやらナイフやら、物騒なものが沢山ありました。
「あんた……どうなるか分かってるんでしょうねぇ……恨むならあいつを恨みなさいよ……?これからあんたを痛め付けて、それからこの前に言った通りのことをしてやるわ……」
ククク、と。
凄く笑っています。
しかし怖くはありません。
何も。
「……すかしてんじゃないわよ。いつもみたいに泣きなさいよ。泣いて喚くなり土下座するなり何かしなさいよォォォオオオオオオオオオオオオ!!!!」
恐らく手に持った金属バットで私を殴ろうとしたそのバットを、ひらりと避け、バットを持った手を持って腰を落とし、そのまま投げ飛ばしました。
俗に言う一本背負いです。
コンクリートに叩きつけられ、思いっきりむせている人に私は一言だけ。
「実は私……格闘技強いんです」
その瞬間、私vs虐めっ子の恐らくは最初で最後であろうバトルが始まりました。
私に権利なんて無いから恐らくは軽く停学になってしまいますが、今はそれでもいい気がします。
この喧嘩の理由を誰に言ってもどの先生に言っても停学は免れないだろうし、信じても貰えないでしょう、しかしもう柵の向こうに飛び降りる必要もありません。
私にも友達が出来たし、まだ生きたくもなっちゃいましたし。
ところでそろそろ私の語り部は終了するようですが、もちろん死ぬからではありませんよ?
それではみなさんお元気で。
次の章でも会いましょう。
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