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「どうして殴られた私がクビなんですか!!校長!!」
霞谷高校の校長室、天宮沙紀の担任である木戸光一は声を荒げた。
「そりゃそうかもしれんがな木戸先生。今回は君にも責任があっただろう?明らかな管理不届きが巻き起こした事件だよこれは」
「しかし!!ならば何故に私を殴った湊峠の処罰が無いんですか!!停学……いや、教師を殴るなんて退学ものなはずだ!!」
校長は椅子をくるりと回し、木戸に背を向けため息を吐いた。
「娘がね……?」
「は?」
「娘が「もし湊峠君を処罰しようものなら私が父を殺します故、あと木戸光一という男は色々と世間一般に知られてはまずいことをしているようですよ」ってこんな写真を渡して来たんだよ……」
校長が手に持った写真には、生徒から金を受け取り、何かのプリントを渡しているところだった。
「そういえば君のクラスの成績って急に良くなったよねぇ?」
「………………ッッッ!!」
「まぁこのことは黙ってあげるから、さっさとこの学校はやめて新しい職に付きなさい。職場くらいなら紹介したげるからさ」
こうして木戸光一は、霞谷高校を退職した。
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