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「で、何で死のうとしたんだ?」
何事もなかったように地面に座り湊峠さんは私に聞いてきました。
まぁ、話さないとこの人は納得しないだろう。
話してやりました。ありのまま。
虐められてること、先生すら味方では無いこと、親も味方では無いこと、誰も味方がいないこと、私は孤独なこと、今すぐ死にたいということを。
話しているときは気が楽になりました。もしかしたらこの人は私に同情してくれるのかと、少しは私を分かってくれるのかと。
「…………許せん」
全て黙って聞いてくれた湊峠さんはそれだけ呟き、立ち上がりました。
正直、泣きそうです。
今なら抱きついて湊峠さんの胸の中で泣いてもいい気すらします。
「み、湊峠さ……」
「俺の目の前でこいつを死なすような要因を作ったそいつらを俺は絶対に許せん!!ああくそ!!ムカつくわ!!行くぞゴラ!!」
涙が引きました。
理由が滅茶苦茶です。
……って、ん?
「い、行くって…どこにですか?」
「決まってるだろ」
湊峠さんは鬼のような形相で
「お前の教室だ」
鬼のようなことをいいました。
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