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「ア…アルなの…?」
「お母さん!!」
俺はお母さんに駆け寄った。
「今、出してやっからな!!」
…んっ!!重い!!びくともしない。
「くっそおおぉぉおおおっ!!」
「アル…もういいわ…。これも動かないだろうし、助かったとしてももう歩けない…。早く逃げなさい。今ならまだ間に合うわ…」
「いやだぁっっ!!」
するとお母さんは俺の頭に手を置いてきた。お母さんは能力の中でも珍しい方に入る治癒能力を持っているのだ。
俺は光に包まれた。しかし通常は緑色の光のはずだが、今や神々しいほど白い光を放っているのだ。
こ…これは、お父さんが言っていた…
『治癒能力っつうのはな、普通緑色の光を放ち、一カ所ずつしか直せないんだが、命をかければかけるほどクリアになって白くなり、全身のケガを一気に直せるんだ。』
みるみるうちに全身のケガが治っていった。
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