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「いやぁ、先生……また凄い作品を作り出しましたね」
ブローカーのMは、感心したように言う。
「なんて大胆な事をしたのでしょう
この作品は、今までにない表現の仕方です
次の作品に期待してしまいますね」
Kは上の空で答える
「そうかい
まぁ、君がそう言うんだから、そうなんだろうね」
その態度がとても謙虚だとして、Kはさらに称賛された。
ブローカーはキラキラと瞳を輝かせて、Kの新たな作品を見つめる。
何も描かれていないキャンバス
その中心にある、いびつな円形をした茶色の点。
それを見た者は、腐敗した政治への警告だと言った。
ある者は、沈黙を描いたのだと言った。
またある者は、若者の思春期の葛藤だと言った。
Kは才能に満ち溢れていた。
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