YELLOW.

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錦戸亮、27歳。 普通の家庭で育って、普通の大学行って、普通の会社に就職。山もなけりゃ、谷もなく、真っすぐな一本道を歩んで来た。これからも多分そう。 pipipi… 「…もー、あさぁ?」 昨日の残業の疲れが残ってる中、皺一つ無いスーツを身に纏っていつも通り出勤。朝飯無いのは、毎日のこと。とにかく睡眠、これ大事。 「りょーちゃん、おはよー」 「あぁ…」 「なにその反応っ!たっちょん悲しいっ」 シクシクと泣きまね。うざいから無視してエレベーターに乗り込んだ。 「あぁ!りょーちゃん待ってよー」 自分のデスクに座って、さっそく仕事に取り掛かる。隣の大倉は寝る体制に入ってるけど、いつものこと。俺と違ってこいつ仕事早いし、上司になんも言われへんからちょっと羨ましかったりする。  
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